プロジェクトの成功
プロジェクトの成功に関して、プロジェクトマネージャーのスキルのどの部分が特に影響があるのかを記した「プロジェクトの成功と良いプロジェクトマネージャーの選び方」の記事とは別に、別の観点からプロジェクトの成功についてこの記事にまとめる。
プロジェクトの成功と「プロジェクトマネジメント方法論」との関係だ。
ここではPRINCE2、SDLC、PROPSのことをプロジェクトマネジメント方法論と指し、PMIのPMBOKは(資格としてはPMPが有名であるものの、知識をまとめた本であることから)含めない。しかし、もし読者がプロジェクトマネージャーであるのであれば、是非ともプロジェクトマネジメントの資格を取得することをおすすめする。プロジェクトの成功と相関があるからだ。詳しくは、「プロジェクトの成功と良いプロジェクトマネージャーの選び方」を読んでほしい。
定性分析
JoslinとMüller(2015)は4つの国、11の業界に属する19名にインタビューし、定性分析を通してプロジェクトマネジメント方法論の適用とプロジェクト成功に正の関連があることを導き出している。ただし、同時にプロジェクトの環境、特にプロジェクトガバナンスの影響ががプロジェクトの成功に関連することも同時に示し、「ガバナンスがない」もしくは「ガバナンスと不整合」が観察されるとプロジェクトにおける二つの種類のエラー(①間違った対応をしてしまう(例えばお粗末な計画や、不正確な見積り、コントロールの欠如)、②対応を忘れることや不作為(やるべきことを忘れてしまった、間違った成功基準の適用など))(Atkinson, 1999)を誘発する。